『疲労とはなにか すべてはウイルスが知っていた』
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近藤一博氏によって執筆され、2023年12月14日に講談社から出版された書籍です。本書では、疲労のメカニズムやその原因、特にウイルスとの関連性について詳しく解説されています
▼主な内容
疲労の定義とその重要性
疲労とウイルスの関係
炎症性サイトカインと疲労感
統合ストレス応答(ISR)と細胞の活動停止
うつ病の原因とウイルスの関与
疲労研究の最前線
要約
本書では、疲労感と疲労の違いを明確にし、疲労感は脳で感じるものであり、疲労は体の障害や機能低下を指すと説明しています。著者は、特定のウイルスに注目することで、これまで不明だった疲労のメカニズムを解明しました。例えば、炎症性サイトカインが脳に侵入することで疲労感が生じることや、統合ストレス応答(ISR)が細胞の活動停止やアポトーシス(細胞死)を引き起こし、これが疲労の原因となることが示されています。さらに、著者はうつ病の原因遺伝子「SITH-1」を発見し、ウイルスがうつ病や疲労にどのように関与しているかを明らかにしています。本書は、疲労のメカニズムだけでなく、新たな研究や発見に挑む科学者の思考方法や態度も知ることができる内容となっています。